大木喬任と「東京」の誕生 ブックレット近代文化研究叢書 20
本書は、徳川幕府の崩壊によって危機に直面した巨大都市「江戸」が、近代日本の首都「東京」として再生の途につく政治過程を、その立案者、実行者であった大木喬任(おおき たかとう)を中心に考察するものである。かれは薩長土肥の一角である佐賀閥を代表する政治家のひとりで、明治政府では第二代東京府知事となったあと、文部卿、司法卿を長くつとめ、近代日本の教育制度と司法制度の創始に大きな役割を果たしたことでも知られている。(中略)
東京遷都において大木喬任が果たした役割は、先行研究では「東京」という名称を当時最初に提議したこと、のちに東京府知事として「桑茶政策」をはじめ、成功とは言いがたい独特な政策を行ったことの二点で主に評価されている。大木本人は、自分こそが天皇東幸の「張本」であり6、東京遷都の首唱者だったと考えていたらしく7、大木が実際どのように遷都のプロセスに関係していたのか、本書ではこれまでの研究では取りあげられなかった一次資料を含めて検討を行いたい。また、このとき大木が説いた理念と国家構想は、のちにかれが民部大輔、参議として関係する明治政府の施策の根本を形づくったようである。東京遷都の過程を大木喬任の視点から追うことで、一九世紀末、近代の入り口に立った日本が、転換期の困難をどのように克服しようとしたのか考察する。(「はじめに」より)
東京遷都において大木喬任が果たした役割は、先行研究では「東京」という名称を当時最初に提議したこと、のちに東京府知事として「桑茶政策」をはじめ、成功とは言いがたい独特な政策を行ったことの二点で主に評価されている。大木本人は、自分こそが天皇東幸の「張本」であり6、東京遷都の首唱者だったと考えていたらしく7、大木が実際どのように遷都のプロセスに関係していたのか、本書ではこれまでの研究では取りあげられなかった一次資料を含めて検討を行いたい。また、このとき大木が説いた理念と国家構想は、のちにかれが民部大輔、参議として関係する明治政府の施策の根本を形づくったようである。東京遷都の過程を大木喬任の視点から追うことで、一九世紀末、近代の入り口に立った日本が、転換期の困難をどのように克服しようとしたのか考察する。(「はじめに」より)
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本書は、徳川幕府の崩壊によって危機に直面した巨大都市「江戸」が、近代日本の首都「東京」として再生の途につく政治過程を、その立案者、実行者であった大木喬任(おおき たかとう)を中心に考察するものである。かれは薩長土肥の一角である佐賀閥を代表する政治家のひとりで、明治政府では第二代東京府知事となったあと、文部卿、司法卿を長くつとめ、近代日本の教育制度と司法制度の創始に大きな役割を果たしたことでも知られている。(中略)
東京遷都において大木喬任が果たした役割は、先行研究では「東京」という名称を当時最初に提議したこと、のちに東京府知事として「桑茶政策」をはじめ、成功とは言いがたい独特な政策を行ったことの二点で主に評価されている。大木本人は、自分こそが天皇東幸の「張本」であり6、東京遷都の首唱者だったと考えていたらしく7、大木が実際どのように遷都のプロセスに関係していたのか、本書ではこれまでの研究では取りあげられなかった一次資料を含めて検討を行いたい。また、このとき大木が説いた理念と国家構想は、のちにかれが民部大輔、参議として関係する明治政府の施策の根本を形づくったようである。東京遷都の過程を大木喬任の視点から追うことで、一九世紀末、近代の入り口に立った日本が、転換期の困難をどのように克服しようとしたのか考察する。(「はじめに」より)
東京遷都において大木喬任が果たした役割は、先行研究では「東京」という名称を当時最初に提議したこと、のちに東京府知事として「桑茶政策」をはじめ、成功とは言いがたい独特な政策を行ったことの二点で主に評価されている。大木本人は、自分こそが天皇東幸の「張本」であり6、東京遷都の首唱者だったと考えていたらしく7、大木が実際どのように遷都のプロセスに関係していたのか、本書ではこれまでの研究では取りあげられなかった一次資料を含めて検討を行いたい。また、このとき大木が説いた理念と国家構想は、のちにかれが民部大輔、参議として関係する明治政府の施策の根本を形づくったようである。東京遷都の過程を大木喬任の視点から追うことで、一九世紀末、近代の入り口に立った日本が、転換期の困難をどのように克服しようとしたのか考察する。(「はじめに」より)